光岡自動車は2018年8月1日、オフィス向け「置き菓子」サービスを展開するグリコチャネルクリエイトに小型3輪電気自動車（EV）「Like-T3」を納車すると発表した。8月中に9台を東京と神奈川の配送センターに順次納車する。グリコチャネルクリエイトは、Like-T3をオフィスグリコの配送用車両として利用する。
図 「オフィスグリコ」ペイントの「Like-T3」
出所 光岡自動車
Like-T3は2人乗りの3輪EV。後輪駆動で定格出力は3kW、最大トルクは36Nm。電源として蓄電容量4.3kWhのリチウムイオン蓄電池を内蔵し、航続距離は約60km。後部の荷台には最大で100kgの荷物を積載可能で、最大積載時でも勾配20％の坂を上る能力がある。これまでに東京築地市場の配達運搬車両や、有馬温泉、高野山などの短距離周遊観光車両、東京大学宇宙線研究所の施設内運搬車両などとして採用実績がある。
グリコチャネルクリエイトは今回のLike-T3導入に先立って、およそ1年間に渡って現場で試験的に運用し、耐久性や利便性を検証してきた。その結果、CO2を排出せず、地球環境に優しいというEVならではの利点だけでなく、ほかの利点も発見できたという。現在、オフィスグリコの配送車には軽自動車を利用しているが、昨今の原油高の情勢では、燃料費などの維持管理コストが高くつく。Like-T3は、維持管理コストの面で軽自動車よりも優れているとわかった。
また、現場で配達を担当するスタッフは、車体が小さく、軽自動車に比べて駐車スペースを容易に見つけられるというメリットを挙げている。また、オフィスグリコでは原動機付自転車も配送業務に利用しているが、原動機付自転車に比べると一度により多くのさまざまな商品を輸送でき、現場で販売動向を見て、それに合わせた商品配置に変えることが容易になったという声もあるという。
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