Daimlerは2019年3月5日(中央ヨーロッパ時間)、電動ミニバンのコンセプトカー「Concept EQV」を発表した。3月7日から17日にスイス・ジュネーヴで開催予定のジュネーヴ・モーターショーに出展する。そして、9月12日から22日にドイツ・フランクフルトで開催予定の「IAA Cars 2019(フランクフルトモーターショー)」では、このコンセプトカーを基にした量産仕様車を発表するとしている。
図 Daimlerが発表した電動ミニバンのコンセプトカー「Concept EQV」
出所 Daimler
Daimlerによると、Concept EQVは高級ミニバン(MPV:Multi Purpose Vehicle)としては世界で初めての電気自動車(EV)になるという。最大の特徴は、8人を収容できる車内スペースを確保しながら、満充電状態からの航続距離が最長400kmに達する点。車内スペースの床下、シャーシに大容量リチウムイオン蓄電池を詰め込むことで実現した。蓄電池の合計蓄電容量は100kWh。
駆動用モーターは前輪の車軸に1つ搭載する。最大出力はおよそ200hp(150kW)で、最高速度は時速160km。住宅のコンセントや住宅用充電器のほか、急速充電器も使用可能で、15分の急速充電で100kmの走行に必要な電力を充電できるという。
またナビゲーションシステムは、残り電力量を検知して、充電ステーションなどを案内する機能や、充電ステーション利用時に現金を使うことなく自動的に精算を済ませる機能、人間が乗車する前に空調設備を稼働させる機能などを搭載する。
前述の通りDaimlerは、今回発表した車両はあくまでコンセプトカーであり、量産仕様の車両は9月のフランクフルトモーターショーで発表するとしている。しかし、Concept EQVは、コンセプトカーにしては詳細なところまで仕様が固まっている。車体の外見デザインも、コンセプトカーにしては非常に現実的だ。量産仕様の車両も、このコンセプトカーとほぼ変わらないものになる可能性があると考えられる。
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Daimler