体積比で最大30％の水素混合燃焼に対応する8MW級のガスエンジン
川崎重工業株式会社（以下、川崎重工）は、体積比で最大30％の水素混合燃焼に対応する8MW級のガスエンジンを2025年9月30日に発売した。世界初だという。同日に発表した。
図1 川崎重工業が発売した水素混焼ガスエンジンのイメージ
出所 川崎重工業株式会社 ニュースリリース 2025年9月30日、「水素30％混焼大型ガスエンジン設備を世界で初めて販売開始」
既存インフラを活用する現実的な脱炭素化へのアプローチ
今回販売を開始したガスエンジンは、天然ガス・都市ガスに水素を最大30％（体積比）まで混合して燃焼でき、運転中に水素混合率を変更できる。安全対策のため、水素漏洩検知器、窒素パージシステムなどを搭載する。発電効率を高めるほか、窒素酸化物（NOx）を低減するように設計するという。既設のガスエンジンを水素混焼エンジンに改造するレトロフィットに対応する。
川崎重工は、同社の「カワサキグリーンガスエンジン」をベースに、都市ガスに水素を体積比で最大30％混合した燃料に適用可能な、8MW級のガスエンジン発電設備を開発した。2024年10月から、同社の神戸工場で同設備の水素供給やメンテナンス性など運用面での検証を進めてきた。2025年9月に実証試験を完了し、外販を開始した。
参考サイト
川崎重工業株式会社 ニュースリリース 2025年9月30日、「水素30％混焼大型ガスエンジン設備を世界で初めて販売開始」
