2. ZigBeeアライアンスとWi-SUNアライアンスの違い
―Wi-SUNアライアンス議長 Phil Beecher(フィル・ビーチャー)氏に聞く―2. ZigBeeアライアンスとWi-SUNアライアンスの違い
─編集部:ところで、最近よく比較されるのですが、ZigBeeアライアンスとWi-SUNアライアンスはどのように違うのでしょうか。
Beecher:両者にはいろいろな違いがありますが、大局的に見ますと、ZigBeeアライアンスは、アプリケーション層から物理層までしっかりと独自のプロトコル体系(当初は2.4GHzを中心に)ができ上がっており、幅広い用途に適用できる体系となっています。 これに対して、Wi-SUNアライアンスのプロトコル体系は最初からオープンなIPを基本に、IEEEやIETFなどの国際標準規格を採用し、通信にフォーカスした通信プロトコル体系となっています(図1)。
このため、ECHONETコンソーシアムやOpenADRアライアンスなどのような、上位層のアプリケーションに関する他のアライアンスや団体などと協力関係がつくりやすくなっています(図2)。
また、最近Wi-SUN対応の半導体チップが、ADI(アナログ・デバイセズ)やTI(テキサス・インスツルメンツ)をはじめ、SEMTECH、Maxim、Silicon Labs、LAPIS Semi-conductor、Atmel、MegaChips、パナソニック他などから、続々と発表されてきていますので、Wi-SUN対応のモジュールや製品の開発がいっそうしやすい環境となってきています。
◆図1 出所
〔「SmartGrid ニューズレター」2014 年4 月号、インプレスビジネスメディア刊〕
◆図2 出所
〔http://www.wi-sun.org/assets/20131016-wi-sun-introduction-euw-0v01.pdf〕
バックナンバー
筆者の人気記事
デマンドレスポンスにおける「価格弾力性」
2013年6月1日 0:00
3.11震災時にも発電し続けた「仙台マイクログリッド」
2014年6月1日 0:00
東京電力のスマートメーター「入札延期」の真相とオープン化・国際標準化への新戦略 ─前編─
2012年11月1日 0:00
急浮上する高速/低速PLC標準規格の 最新動向 ─後編─
2013年5月1日 0:00
東京電力パワーグリッドとNExT-e Solutions 協業に合意、蓄電池再利用プラットフォームの構築を目指す
2019年7月18日 0:00
ソフトバンク、Aeris社とIoTやテレマティクスのサービス構築を支援する合弁会社を設立
2016年7月14日 0:00