[スペシャルインタビュー]

開発スピードを10倍に向上させたM2M/IoTの新サービスモデルとビジネス展開

―「ThingWorx」のノンプログラミング開発プラットフォーム ―
2014/04/01
(火)

2020年には500億個のさまざまなデバイスがインターネット上で接続されると予測され注目されているなか、複数のインターネット上のサービスやアプリケーションなどとも接続でき、リアルタイムなデータ収集やデバイスの制御が重要となる。M2Mプラットフォームの開発元ThingWorx 社は、開発スピードを10倍に向上させたノンプログラミング製品を開発し、いち早くM2M/IoT市場の顧客獲得のシェアを広げた。開発元のThingWorx 社 VP Business DevelopmentであるDave Westrom(デイブ・ウエストロム)氏と、同社製品を日本語化してM2M/IoT サービスを提供する日本システムウエア株式会社 IT ソリューション事業本部 クラウドサービス部長 竹村 大助氏に、同社の製品の特徴と日本国内でのビジネス展開について、それぞれお聞きした。

ThingWorx社とは?― ノンプログラミングM2M開発プラットフォームの開発元 ―

Dave Westrom

─編集部:ThingWorx社のプロフィールを紹介していただけますか?

Westrom:ThingWorx(シングワークス)社は2009年に米国ペンシルヴェニア州で設立された会社で、主な事業領域はM2MあるいはIoT(もののインターネット)向けのアプリケーションの開発・運用を行う基盤システムを開発する会社です。

当社のプラットフォーム「ThingWorx」では、センサーや機器類に加え、さまざまなインターネット上のサービスやアプリケーションなどとも接続でき、リアルタイムなデータ収集やデバイス制御が可能になります。この開発基盤を使うことで、顧客企業の生産性をコストと時間の両面で通常の約10倍に向上させることができます。

─編集部:2013年末に御社はPTC社(Parametric Technology Corporation)に買収されているようですが。

Westrom:はい。2013年12月30日、ThingWorx社は米PTC社により買収され、その結果さらに大きな力を得ました。PTCはグローバルなソフトウェア会社であり、PLM(製品ライフサイクル管理)/SLM(サービスライフサイクル管理)関連のソフトウェア分野でトップに位置している企業です。世界の製造業者は何らかの形でPTCの顧客であると言っても過言ではありません。

デジタル化やグローバル化、それに伴う新たな規制強化など、製造業をとりまく環境は激変しています。ユーザーは、従来の「製品を買う」という形から「製品をサービスとして購入・利用する」という形にスタイルを変化させ始めています。そのため製造業者側も、単に製品を売ってそれで終わりということではなく、サービスを継続的に提供していくというビジネスモデルに変わってきているのです。

例えば食洗器なら、「食器を洗う機能を提供する機械」を買うのではなく、「食器をきれいな状態にしておくサービス」を買っている、ということができるでしょう。この2つの決定的な違いを埋めるものとして、PTCが顧客である製造業者に対して提供できるソリューション、それがThingWorxプラットフォームなのです。

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