スマート電力量メーター向けのECHONET Lite
スマート電力量メーター向けのECHONET Lite
スマート電力量メーターとHEMSコントローラを接続するためにもECHONET Liteが使用されるが、スマート電力量メーター向けには通常のECHONET Lite規格を厳格にした通信仕様と認証が規定されている。2014年8月1日現在でスマート電力量メーター用のECHONET Liteの認証を通過した機器は2機種存在する(表2)。通常のECHONET Lite規格との主な違いを表3にまとめる。
表3 スマート電力量メーター向けのECHONET Lite規格
〔出所 著者作成〕
ECHONET Liteの技術的課題
ECHONET Liteは、前述したように比較的単純なプロトコルとなっている。しかし、実際にECHONET Liteで機器を制御しようとすると、さまざまな技術的課題が存在する。表4にその課題をまとめた。これからECHONET Lite機器を開発する企業が、予期せぬ接続性の問題にぶつからないよう、参考になれば幸いである。
表4 ECHONET Liteの技術的課題
〔出所 著者作成〕
本稿では、ECHONET Liteを中心にスマートハウス向けの各種通信方式の比較と考察を行った。ここでは紹介しきれなかった通信方式も数多く存在し、キラーサービスがひとたび生まれれば通信方式の勢力図も大きく変わるだろう。この分野は、国内外問わず、政府、スマートフォンOSベンダ、サービスプロバイダ、半導体ベンダ、機器ベンダ、ハウスメーカーなどさまざまな業種の団体が活発に動いているため、これから起こるイノベーションから目が離せない。機会があれば、また別の通信方式を取り上げたいと思う。
◎Profile

小林 大悟(こばやし だいご)
株式会社ユビキタス 事業本部 事業企画部 マネージャー
株式会社ユビキタスにて、製品企画やプロジェクトマネージメント業務に従事。近年は同社のECHONET LiteやHEMS用クラウドサービスの事業を推進する一方、エコーネットコンソーシアムにてフォーラムでの講演を行うなど同規格の普及活動にも携わっている。
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