2019年はどのような年になる?
— 発送電分離からUtility 3.0のビジネスモデルまで —2019年はどのような年になる?
─編集部 最後に、御社あるいは岡本さんにとって2019年度はどのような年になりそうですか?
岡本 2019年度は、私たちにとって、非常に重要な年になります。2020年には東京オリンピック・パラリンピックがありますので、サイバーセキュリティの強化と、地震や台風などの自然災害に備えたレジリエンスの強化という、両方の準備の面からも、2019年は非常に重要な年になります。
また、2020年4月に発送電分離が行われます。私たちは、すでに2016年4月に分社化して準備が進んでいるものの、一般送配電事業者に対する規制に関わる法律が施行されるため、システムや業務の流れなどを法律と整合性をとる作業があります。同時に、小売の電力料金に関わる法的な規制(経過措置)の解除も予想されますので、その対応作業もあります。
さらに、2021年4月の需給調整市場の開設注19に向けて、調達の共通プラットフォームである「需給調整市場システム」の開発を、東京電力パワーグリッドと中部電力が一般送配電事業者を代表して行うことになっています。
そのほか、海外ビジネス(ベトナムやシンガポールなど)に関する新ビジネスモデルの開発や、グローバルに仕事ができる人材を育成する会社の設立など、来年はそういった動きをますます加速させていきたいと思っています。
2019年は、2020年代への飛躍に向けた足がかりをつくる重要な年になるでしょう。
─編集部 ありがとうございました。
◎プロフィール(敬称略)

岡本 浩(おかもと ひろし)
東京電力パワーグリッド株式会社 取締役副社長
1993年3月 東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻 博士課程修了
1993年4月 東京電力株式会社入社
2000年10月 同社本店技術部技術調査グループ兼企画部
2002年7月 本店技術部系統技術グループマネージャー
2010年1月 本店技術部スマートグリッド戦略グループマネージャー
2013年7月 本店パワーグリッド・カンパニー
系統エンジニアリングセンター所長兼技術統括部兼企画部
2014年6月 技術統括部長兼経営企画本部系統広域連系推進室長
2015年4月 常務執行役
2016年4月 東京電力ホールディングス株式会社 常務執行役
2017年6月 東京電力パワーグリッド株式会社 取締役副社長 経営改革担当
現在に至る
▼ 注19
http://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/information/2018/pdf/181009a.pdf
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