全国の電源等区分別の応札容量を見る
― 約定総容量は1億6,769万kW、約定価格は1万4,137円/kW ―全国の電源等区分別の応札容量を見る
今回のオークション結果から、全国の電源等の区分別の応札容量を見てみると、次のように整理できる(図3)。
- 火力などの安定電源:16,311万kW(94.8%)
- 水力・太陽光・風力などの1,000kW以上の変動電源(単独):451万kW(2.6%)
- 単体容量が1,000kW未満の水力・太陽光・風力などの変動電源(アグリゲート):24万kW(0.1%)、
- デマンドレスポンス(DR)などの発動指令電源:415万kW(2.4%)
という結果で、火力などの安定電源が群を抜いて1位であった。
電源等の区分に関する用語解説は、表4に示す。
表4 電源等の区分に関する用語解説
出所 電力広域的運営推進機関、「容量市場メインオークション約定結果(対象実需給年度:2024年度)」(2020年9月14日)をもとに編集部で作成
発電方式別の応札容量を見る
図4は、今回の容量市場オークション結果から、発電方式別の応札容量を示したものである。
図4 全国の発電方式別の応札容量(左)※とその比率(右)
※電源等の区分のうち、安定電源と変動電源(単独)のみの発電別方式の応札容量とその比率を⽰している。
出所 電力広域的運営推進機関、「容量市場メインオークション約定結果(対象実需給年度:2024年度)」(2020年9月14日)を編集部で一部修正
図4左に全国の発電方式別の応札容量注3を、図4右に全国の発電方式別の応札容量比率を示す。
これらを整理すると次のようになる。
- 一般水力は1,331万kW(7.9%)
- 揚水注4発電は2,138万kW(12.8%)
- 石炭火力等注5は4,126万kW(24.6%)
- LNG火力は7,094万kW(42.3%)
- 石油火力その他注6は1,342万kW(8.0%)
- 原子力は704万kW(4.2%)
- その他再生可能エネルギー注7は29万kW(0.2%)
▼ 注3
電源等の区分のうち、安定電源と変動電源(単独)のみの発電別方式の応札容量とその比率を示している。
▼ 注4
揚水は、純揚水と混合揚水を合算。
▼ 注5
石炭火力等は、石炭とバイオマス混焼を合算。
▼ 注6
石油火力その他は、石油・LPG・歴青質混合物・その他ガスを合算。
▼ 注7
その他再生可能エネルギーは、太陽光・風力・地熱・バイオマス専焼・廃棄物を合算。
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