三井物産のCO2排出量可視化サービスを事業統合
CO2排出量可視化・削減プラットフォームを提供するe-dash株式会社(以下、e-dash)は、三井物産株式会社(以下、三井物産)が運営してきた製品・サービスのCO2排出量可視化サービス「LCA Plus」を2025年8月1日に事業統合した。同サービスをリブランドし、「e-dash CFP」として展開する。ニーズが高まっている製品単位でのCO2排出量算定に対応するのが狙い。2025年8月4日に発表した。
事業者単位と製品単位でソリューション提供へ
脱炭素経営では、自社の事業活動に伴う排出量(Scope 1, 2)だけでなく、サプライチェーン全体での排出量(Scope 3)の把握と削減が国際的に求められている。その中で、個別の製品やサービスが原料調達から廃棄に至るライフサイクル全体でどれだけの環境負荷を与えているかを示すカーボンフットプリント(CFP)の算定ニーズが急速に高まっている。
e-dashはこれまで、CO2排出量可視化・削減プラットフォーム「e-dash」の提供をするなど、事業者単位での排出量可視化を主力事業としてきた。しかし、近年の市場動向を受け、製品単位での算定機能の拡充が重要な課題となっていた。今回の事業統合により、三井物産グループとしての連携を一層強化し、事業者単位と製品単位の両面からソリューションを提供する。
新サービスのe-dash CFPは、製品のライフサイクルアセスメント(LCA)に基づき、CFPをクラウド上で算定・管理する機能を提供する。サービスの対象は製造業を中心に大企業から中小企業までを想定している。
また、クラウド機能に加え、専門コンサルタントによる伴走支援も提供する。これにより、CFP算定業務の効率化だけでなく、算定結果を自社製品の環境価値としてPRしたり、サプライチェーン上で一次データを活用したりといった、企業の価値向上に繋がるプロセスまでを支援する構えだ。