国内初のDACによるCO2・水の農業同時利用、関西電力らが実証

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年3月26日 (木曜) 17:29

DACでCO2と水を同時に回収し農業利用

 関西電力株式会社(以下、関西電力)、株式会社福井和郷(以下、福井和郷)、Planet Savers株式会社(以下、Planet Savers)の3社は2026年3月25日、電力駆動型のDAC(直接空気回収技術)注1装置を用いて大気中のCO2と水を同時に回収し、農業利用する日本初の実証を開始した。Planet Saversが同日に発表した。

図1 ハウス栽培施設へのDAC装置接続イメージ

出所 PR TIMES Planet Savers株式会社 2026年3月25日、「日本初、DAC装置により大気中から回収したCO2および水の農業利用に関する実証開始について」

灯油燃焼に代わる低炭素なCO2供給モデルの構築

 今回の実証では、Planet Saversが開発したコンテナ型の電力駆動DAC装置を、福井県にある福井和郷のトマト栽培ハウス近傍に設置した。同装置により大気中からCO2と水を分離・回収し、回収したCO2は一定濃度まで高めた上でダクトを通じてハウス内へ供給する。従来は、重油や灯油を燃焼させて発生させたCO2をハウス内に散布していた。

 CO2だけでなく水資源を同時に回収・創出する。回収した水分は水質検査を行った上で、トマト栽培の灌漑用水などに活用する。この仕組みは、将来的に水資源の確保が困難な地域への展開が期待できるとする。

 大気中から回収したCO2を農業生産へ循環させる新たなカーボンリサイクルモデルを構築し、農業分野における低炭素型CO2供給モデルの実装可能性を検証する。

 今後、3社は実証の成果を踏まえ、農業分野におけるGX(グリーントランスフォーメーション)の推進と、持続可能かつ地域活性化に貢献する農業の構築を進める。


注1:DAC(Direct Air Capture):大気中から直接二酸化炭素(CO2)を分離・回収する技術。

参考サイト

PR TIMES Planet Savers株式会社 2026年3月25日、「日本初、DAC装置により大気中から回収したCO2および水の農業利用に関する実証開始について」

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