ヤンマーエネルギーシステムがFIT発電事業を開始!
― 栃木県で2つのバイオガス発電所が稼働へ ―2020年3月6日 0:00
ヤンマーのグループ会社である、ヤンマーエネルギーシステム〔以下、ヤンマー(YES)〕は、食品残や下水汚泥など、これまで廃棄されていたものから、電気や熱などの再生可能エネルギー(以下、再エネ)を生み出すソリューションやエネルギーの見える化、機器の最適運用など、顧客の省エネ・省CO2・コスト削減を実現するソリューションの提案を積極的に展開している。
同社は、発電機を顧客に販売する従来のビジネスモデルではなく、同社が発電事業者となって電力会社への電気を販売する「FIT発電事業」を開始した。最初の取り組みとして、ヤンマーの小型発電設備を用いた、栃木県の思川(おもいがわ)と大岩藤(おおいわふじ)の浄化センターから発生した消化ガスを燃料としたバイオガス発電所を稼働し、2020年2月27日、発電開所式が行われた(写真1)。
写真1 発電開所式で稼働スイッチを押下する様子(2020年2月27日、思川浄化センター)
写真右から順に、栃木県 県土整備部 都市整備課 課長 林 真(はやし まこと)氏、ヤンマーエネルギーシステム株式会社 取締役 東京支社長 尾形 宏仲(おがた ひろなか)氏。
出所 ヤンマー株式会社提供、2020年2月27日
ヤンマー(YES)のエネルギーソリューション事業
ヤンマー(YES)は、図1に示すように「創エネ」「再エネ」「熱電」を核とする、次のようなエネルギーソリューションを定義し展開している。
図1 ヤンマー(YES)のエネルギーソリューション事業
出所 ヤンマーエネルギーシステム株式会社「エネルギーソリューションについて」、2020年2月27日
- 創エネソリューション
エネルギーをかしこく創る。すなわち、天然ガスや石油などのエネルギーを高効率に変換し、電力や熱を創る。 - 再エネソリューション
今まで廃棄していたバイオガスや廃食油、食品残渣(ざんさ)、もみ殻(もみがら)をエネルギー変換し、電力や熱を創る。 - 熱電ソリューション
(1)(2)で創られたエネルギーを、ヤンマーのエネルギー管理システム(Y-EMS)や未利用熱を活用して最適制御することによって、無駄のない省エネシステムを実現する。
これらエネルギーソリューション事業によって、ヤンマー(YES)は、機器売りだけではなくシステム提案から施工、改善提案など、トータルエネルギーソリューションを強化し、顧客の省エネ・省CO2・省コスト化を支援していく。
今回のバイオガス発電所を活用したFIT発電事業も、このエネルギーソリューションの一環である。