浮体式洋上太陽光発電の研究開発を2025年度下期に開始
三井住友建設株式会社(以下、三井住友建設)、中国電力株式会社(以下、中国電力)、中電技術コンサルタント株式会社(以下、中電技術)の3社は、浮体式洋上太陽光発電システムの研究開発を2025年度下期から開始する(図1)。波のある海域での実証試験は国内初だという。設置場所の制約という課題の克服を目的にしている。2025年9月9日に発表した。
図1 三井住友建設と中国電力、中電技術が開発する浮体式洋上太陽光発電システムのイメージ
出所 中国電力株式会社 プレスリリース 2025年9月9日、「「浮体式洋上太陽光発電システムの研究開発」がNEDO公募事業に採択されました」
2027年度上期に広島県・大崎上島の近海へ設置
太陽光発電は国内で導入が進む一方、さらに拡大するためには設置に適した土地が不足している。この課題の解消に向け、3社は陸上ではなく海上に設置可能な浮体式洋上太陽光発電システムの研究開発を開始する。
研究開発は、2025年度下期から2028年度末までの計画で、広島県豊田郡大崎上島の近海で実施する。
2025年度下期から、浮体式洋上太陽光発電システムの設計などの研究開発を進める。2027年度上期には約50kWの発電システムを洋上に設置する。その後約1年間にわたり、波風や潮位変動、塩害といった厳しい海洋環境に対するシステムの安全性と安定した発電性能を検証する。同時に、事業性を評価する。
三井住友建設が浮体構造物の設計と安全性・事業性の評価を、中国電力が安全性・事業性の評価を、中電技術が動揺・構造解析技術の開発を担当する(図2)。
図2 三井住友建設と中国電力、中電技術の研究開発における役割
出所 中国電力株式会社 プレスリリース 2025年9月9日、「「浮体式洋上太陽光発電システムの研究開発」がNEDO公募事業に採択されました」
同実証は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の助成事業に、「浮体式洋上太陽光発電システムの研究開発」として採択されている。
参考サイト
中国電力株式会社 プレスリリース 2025年9月9日、「「浮体式洋上太陽光発電システムの研究開発」がNEDO公募事業に採択されました」