全国各地の都市型自動運転モデルの社会実装へ展開

 

全国各地の都市型自動運転モデルの社会実装へ展開

 今回の実証は、都市部における自動運転バスの安定・効率運行に必要な通信制御および路車協調技術の有効性と、安全な遠隔監視オペレーションの検証だ。
 ここで得られた知見は横浜市だけでなく、同様の交通課題を抱える他都市でも活用できるよう整理し、全国各地の「都市型自動運転モデル」の社会実装に向けて展開を図るということだ。
 「ローカル5G」「Cradio」「ISAP」「MEC」「5Gワイド」「ネットワークスライシング」といった先端通信基盤技術(表2参照)の活用は、将来の商用自動運転サービスに不可欠な要素となる。本実証は、2027年度までに想定される全国展開フェーズに向けた重要なステップと位置づけられ、通信・制御技術を統合的に運用することで、遠隔監視や安全制御、データ利活用が一体となった持続可能な運行モデルの構築を目指す。

表2 実証で活用する先端通信基盤技術

出所 各種資料をもとに筆者作成

 本実証の核心は、自動運転の安全性を車両単体ではなく「路車協調」というネットワーク全体で担保する点にある。都市部の死角や混雑といった車載センサーのみでは対応が難しい課題に対し、路側インフラとローカル5Gを連携させ、車両へリアルタイムに情報をフィードバックする仕組みは、自動運転レベル4実装における極めて現実的なアプローチだといえよう。
 通信とモビリティが高度に融合した未来は、着実に現実のものとなりつつある。

参考資料

https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2026/0116.html
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu06_02000431.html
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0930_2.html
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000448.html

 

◎著者プロフィール

新井 宏征(あらい ひろゆき)
インプレスSmartGridニューズレター コントリビューティングエディター。
SAPジャパン、情報通信総合研究所を経て、現在はシナリオ・プランニングの考え方を応用し、事業と組織の両面からクライアントの変革を支援するコンサルティング活動に従事。最新刊は『実践 シナリオ・プランニング』(日本能率協会マネジメントセンター、2021年5月30日発行)。 東京外国語大学大学院修了、Said Business School Oxford Scenarios Programme修了。株式会社スタイリッシュ・アイデア 代表取締役。 

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