アンリツ、6G向けFR3周波数帯対応の試験用測定器「MT8000A」を先行販売
2026年2月18日 (水曜) 21:32
アンリツ株式会社(本社:神奈川県厚木市)は、セルラー通信端末用測定器「MT8000A」向けに、次世代移動通信システム「6G」に不可欠な周波数帯FR3(Frequency Range 3)に対応した新しいRFハードウェアオプションを開発し、2026年2月6日より販売を開始した。
これにより同製品は、従来の4G/5Gに加え、6G/FR3端末の研究開発から商用化まで、将来の通信技術進化をシームレスに支援する拡張性の高いテストプラットフォームを提供する。
実現に向けて活発化する「6G」
6Gに関する国際的な規格化検討や商用化に向けた取り組みが加速している。
6Gは、5Gをはるかに超える超高速・大容量通信、超低遅延、超多接続を実現する次世代移動通信システムである。その中でも「FR3」は、7.125 GHz〜24.25 GHzの周波数帯を指し、6Gにおいて中心的な役割を果たすと期待されている。
このFR3を含む6G周波数の割り当てについては、現在国際的に審議が進められており、2027年開催予定の「WRC-27」(世界無線通信会議)で最終決定される見通しだ。商用サービスは2030年頃の開始とされている。
日本国内においても、総務省やソフトバンク、NTTドコモなどの通信キャリアが、7GHz帯やサブテラヘルツ波(90GHz〜300GHz)の実証実験を加速させており、WRC-27に向けた「6G専用周波数」の最終調整が重要な局面を迎えている。
6G/FR3が注目される理由
FR3周波数帯(7.125 GHz〜24.25 GHz)が注目される最大の理由は、大容量データの高速伝送と広いカバレッジの両立にある。
既存の5G低帯域(FR1)は電波が遠くまで届くが速度に限界があり、逆に5Gミリ波(FR2)は超高速な反面、障害物に弱くエリア構築が難しいという課題があった。FR3は、FR2に近い大容量通信能力をもちつつ、FR1に近いエリアカバーのしやすさを兼ね備えており、6Gのメインストリートとなる帯域として世界中で開発が急がれている。
端末開発におけるハードウェア機能拡張の必要性
6Gの実現にはFR3の活用が不可欠だが、これに対応するためには従来の4G/5G向け測定器(FR1・FR2対応)にハードウェアレベルでの機能拡張が求められる。
FR3は、電波のつながりやすさや通信品質に関わるRF(無線)特性が従来の帯域とは異なるため、専用のRF試験が不可欠となる。さらに、6G/FR3運用においては以下の試験が極めて重要となる。
(1)プロトコル試験:ネットワーク接続の正当性を確認する
(2)アプリケーション試験:サービスやアプリの動作を総合的に評価する
今後登場する4G/5G/6Gマルチモード端末の開発に向け、既存世代から次世代までを一貫してカバーできる、多機能かつ拡張性の高いテストプラットフォームの構築が不可欠となっている。



