太陽電池の性能評価測定の実際(I-V特性・変換効率)

太陽電池の性能評価測定の実際(I-V特性・変換効率)

 IEC 60904シリーズに準拠した太陽電池の具体的な性能評価測定の概要を、図5に示す。

図5 太陽電池の性能評価測定(発電出力特性、電流電圧特性)

出所 国立研究開発法人産業技術総合研究所 吉田 正裕 氏(再生可能エネルギー研究センター 太陽光評価・標準研究チーム)提供資料をもとに一部加工して編集部作成


 性能評価では、電流-電圧(I-V)特性および発電出力を計測する。図5のように、横軸に電圧、縦軸に電流をとった「I-V特性曲線」から当該モジュールの最大出力(W:ワット)を算出するとともに、照射された太陽光エネルギーを電気エネルギーへ変換する割合である「変換効率」(%)を特定し評価する。
「これらの数値は製品仕様における最も重要な指標であり、測定結果の信頼性を担保するためには、産総研をはじめ国内外のどの研究試験機関で測定しても同一のデータが得られる「高い再現性」が不可欠である。そのため、測定手順や環境条件を共通の国際規格として厳密に定義する必要がある」と吉田氏は述べる。

太陽電池の出力特性:電流-電圧(I-V)特性測定と対応するIEC規格

 実際の測定は、IEC規格で定義されている標準試験条件(STC:Standard Test Conditions)のもとで実施される。産総研における性能評価測定では、主にソーラシミュレータ(疑似太陽光源)法が用いられる。
 STCに基づく正確な測定を行うためには、主に次の3つの要件を満たす必要があり、これらに対応する形でIEC 60904シリーズの各枝番規格が定められている(図6参照)。
 (1)照度設定:放射照度(光量)の厳密な校正
 (2)温度設定:セル(デバイス)温度の正確な計測・制御
 (3)分光放射照度:規格に準拠したスペクトル(光の波長成分)の評価
 既存の結晶シリコン太陽電池においては、すでにこれらの一連の評価手順が確立されている。

図6 太陽電池の電流-電圧(I-V)特性測定の概要と対応するIEC規格

出所 国立研究開発法人産業技術総合研究所 吉田 正裕 氏(再生可能エネルギー研究センター 太陽光評価・標準研究チーム)提供資料より

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