Peach AviationとJIG-SAW、旅客機運行に関わるデータをエッジコンピューティングで処理―実証実験開始

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2017年2月13日 0:00

Peach AviationとJIG-SAWは、Peach Aviationの旅客機運行に関わるデータを処理するエッジコンピューティング環境を整備し、その環境がどれほど有用かを確かめるために実証実験を実施すると発表した。

Peach AviationとJIG-SAWは2017年2月13日、Peach Aviationの旅客機運行に関わるデータを処理するエッジコンピューティング環境を整備し、その環境がどれほど有用かを確かめるために実証実験を実施すると発表した。実験期間は2017年4月ごろ~10月ごろまでを予定している。

図 Peach Aviationが運行している「エアバスA320-214」

図 Peach Aviationが運行している「エアバスA320-214」

出所 Peach Aviation

今回の実験では、Peach Aviationが就航している空港にデータ収集やデータ集計などを担うコンピュータを「エッジコンピューティング機器」として接続し、NTT西日本グループが提供する閉域網で各拠点をつなぐ。旅客機運行に関わるデータには機密情報や個人情報も多くあるので、インターネットやクラウドに出すことなく、閉域網で接続したエッジコンピューティング機器でデータを処理する。

狙いは2つ。機密情報や個人情報が流出しない、セキュリティ強度が高いシステムを作ること。もう1つは、クラウドではなくユーザーの近くにあるエッジコンピューティング機器でデータを処理することで、処理時間を短縮すること。クラウドに送っての中央処理では、データを送信するときの遅延と、処理結果を受け取るときの遅延が大きくなる。それを割けて、ユーザーに近いところでデータ処理を済ませる。Peach AviationとJIG-SAWはこの実証実験を通して、「最高峰のセキュリティ水準が担保された最先端のデータ管理基盤の構築を目指す」としている。

JIG-SAWは、各エッジコンピューティング機器に「エージェント」をインストールし、エージェントからの情報を監視することで、エッジコンピューティング機器同士のデータ連携に障害が発生しないか監視する役割を担う。

実験の過程では、エッジコンピューティング機器とAI(Artificial Intelligence)の連携も試みる予定。実験終了後、成果と課題を検証し、システム実用化を目指す。


■リンク
Peach Aviation
JIG-SAW

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