横浜市は、「未来の家」プロジェクトで、住人の健康関連データを収集して提示することで、住人の身体や行動などがどう変化するかを確かめる実証実験を実施すると発表した。
横浜市は2017年12月21日、同市が進める「未来の家」プロジェクトで、住人の健康関連データを収集して提示することで、住人の身体や行動などがどう変化するかを確かめる実証実験を実施すると発表した。「未来の家」プロジェクトは、2017年6月に横浜市がNTTドコモやand factoryと共同で開始したもの(参考記事)。クラウドとの通信機能を持つセンサーや家電製品を揃え、通信環境も整備した実験施設だ。クラウドに蓄積したデータをAI(人工知能:Artificial Intelligence)で解析し、家電製品の稼働状態を調整することなどが可能になっている。
図 「未来の家」プロジェクトの実験施設(左上)と、そこでの生活の様子
出所 未来の家プロジェクト
これまでも未来の家の実験施設には体重計、血圧計、睡眠状態を計測するセンサーを設置していたが、今回はプロジェクトに新たに参加した富士通コネクテッドテクノロジーズが、住人に健康アドバイスを提示するために必要な機器を追加設置する。この機器群を使って、住人の変化を検知する。
図 今回の実証実験で使用する機器の例。睡眠時間や睡眠中の覚醒回数、活動量などを計測するセンサー(左上)。食卓の上部に置いたスマートフォンで食事内容を撮影。撮影したデータをクラウドで解析し、メニューを特定、摂取カロリーや栄養素のデータを提示する(右上)。洗面所の鏡には、前日の体重、摂取カロリー、睡眠データを表示(左下)。ソファーに座ると、備え付けのセンサーが自動的にストレス強度を計測。また、スマートフォンの専用アプリからテレビや照明、エアコンを操作可能(右下)
出所 未来の家プロジェクト
実験では、被験者に実験施設で1週間通常通りに暮らしてもらう。その間、実験施設に設置した機器で温度・湿度・照度など室内環境のデータと、食事・活動量・睡眠など生活状態を示すデータを収集し、被験者にその情報を見やすい形で提示する。こうして被験者が1週間暮らした後の身体、意識、行動に変化について検証する予定。収集したデータは、匿名化し、被験者の同意を得て、今後の実証実験に役立てる。
現在のところ、健康に関係するデータや食事のデータは、個人が自発的にスマートフォンなどの機器を使って計測するしかない。そのため、計測を面倒に感じて継続できない例が多いという課題がある。今回の実証実験では、健康や食事のデータを自動で収集する環境を作り、データを被験者に提示することで、健康を意識した行動を取るなど、生活が変化するかどうかを確かめる狙いがある。
実験の場所は、新たにプロジェクトに参加した相鉄グループが提供する。同グループのスーパーマーケット「そうてつローゼンミニ」さちが丘店の敷地内に実験施設を設置する。相模鉄道本線の「二俣川駅」から徒歩で7分ほどの位置にある。実験期間は2017年12月25日から2018年2月28日まで。今回の実験は2018年2月一杯で終了となるが、4月以降も横浜市内で実証実験を予定しているという。
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未来の家プロジェクト
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