KDDIは2016年12月27日、IoT向け通信規格LoRaWANの実証用ネットワーク構築に向けたパッケージ「LoRa PoCキット」を発表した。2017年1月から提供開始の予定。このパッケージを使えば、自社で計画しているIoTサービスの通信のために利用するLoRaWANネットワークを短期間で構築できる。
このパッケージの利用を希望する企業から依頼を受けたら、KDDIはエンジニアを派遣して顧客が希望する場所にLoRaWANのゲートウェイを設置し、ゲートウェイをインターネットにつながるルーターとEthernetケーブルで接続する。このケーブルは顧客の要望に応じて設置場所を決められる。希望があれば地下を通すこともできる。
LoRaWANゲートウェイとつながるルーターは、KDDIのIoT向け無線通信サービス「KDDI IoT コネクト Air」を利用してインターネットに接続し、クラウド上にある管理サーバーと通信する。KDDI IoTコネクト Airは、ソラコムとKDDIが共同で開発した、IoT向けの低価格で利用できる通信サービスだ。
図 「LoRa PoCキット」を利用することで構築できるネットワークの構成
出所 KDDI
このパッケージを利用する企業は管理サーバーと接続したサーバーにアプリケーションを構築して、IoT向けサービスを構築することができる。KDDIはアプリケーションサーバーの開発も支援する。
パッケージの提供価格は120万円(税別)。LoRaWANゲートウェイ(屋内用、屋外用のいずれか1台)、LoRaWAN端末10台に加えて、KDDI IoTコネクト Airでインターネットに接続するルーター1台を提供する。これに、KDDI IoTコネクト Airの通信費6カ月分、LoRaWANゲートウェイとLoRaWAN端末を管理するアプリケーションの利用料6カ月分、6カ月間のサポート費用を加えて120万円となっている。アプリケーションサーバーの開発支援は個別見積もりで請け負う。
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KDDI