小田原市における地域マイクログリッド、2021年秋に運用開始へ!
― 公民連携で既存の配電網を活用して推進 ―2021年5月2日 0:00
神奈川県小田原市(市長:守屋輝彦)、京セラ(社長:谷本秀夫)、REXEV(社長:渡部健)、湘南電力(社長:原正樹)およびA.L.I.Technologies(社長:片野大輔)は、2021年4月28日、「小田原市における地域マイクログリッドを活用したエネルギーマネジメント事業に関する協定」を締結した(注1)。
地域マイクログリッドは2021年秋頃に構築が完了し、運用を開始する予定だ。面的なエネルギー活用を前提に、既存の配電網でEVや蓄電池、調整力ユニットを活用した地産地消エネルギーによる地域マイクログリッドの構築は、国内でも先進的な試みである。今後、この実証を通して脱炭素・持続可能な地域社会の実現を目指す。
2020年9月に「地域マイクログリッド構築事業)」に採択
「小田原市における地域マイクログリッドを活用したエネルギーマネジメント事業」は、経済産業省の令和2(2020)年度の「地域の系統線を活用したエネルギー面的事業(地域マイクログリッド構築事業)」注2に、2020年9月に採択されたことを受け、小田原市、京セラ、REXEV、湘南電力、A.L.I.Technologiesの5者がコンソーシアムを結成し、このたびの締結に至った(表)。
表 神奈川県⼩⽥原市における「地域マイクログリッドを活⽤したエネルギーマネジメント事業」の各社の役割
REM:Region Energy Management
出所 「地域マイクログリッドを活用したエネルギーマネジメント事業協定を締結」、20210428_Press Release(A.L.I. Technologies)をもとに編集部で作成
既存の配電網を活用し、非常時でも自律運用が可能
地域マイクログリッドは、小田原こどもの森公園わんぱくらんど、小田原市いこいの森において、令和2(2020)〜令和3(2021)年度の2年間で構築され、2021年秋には構築完了し、運用が開始される予定である。
この事業は、太陽光発電による再生可能エネルギー(以下、再エネ)設備(50kW)、蓄電池(1,580kWh)、EV、調整力ユニットなどの各種調整力を導入注3し、一般送配電事業者が所有する既存の配電網を活用しつつ、災害などによる大規模停電時でも自律運用できる、地産地消型の新たなエネルギーシステムの構築事業である。
このように、一定規模のエリアでの面的なエネルギーの活用を前提に、既存の配電網で「EV」「蓄電池」「調整力ユニット」を活用した地産地消エネルギーによる地域マイクログリッド構築は、国内でも先進的な試みとなる。
今後、5者は連携して、既存の配電網を活用した地域マイクログリッドの運用に向けて検討・課題整理を行っていく。
▼ 注1
・https://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/envi/energy/rmg/p30800.html
・https://ali.jp/2021/04/28/7101/
▼ 注2
https://sii.or.jp/microgrid02/uploads/R2MG_koufuketteianken_02.pdf
▼ 注3
(1)第三者所有モデルで太陽光パネル+蓄電池を導入、(2)再エネ余剰を束ねて電力を供給