エネルギー省長官にリック・ペリー氏を指名
― トランプ次期大統領の登場でどう変化するのか ―エネルギー省長官にリック・ペリー氏を指名
写真2 エネルギー省長官に任命されたリック・ペリー氏

出所:https://en.wikipedia.org/wiki/Rick_Perry#/media/File:Gov._Perry_CPAC_February_2015.jpg
実際の政権運営にあたっては、当然トランプ氏だけが携わるわけではない。そこでどのようなメンバーで政権を運営していくかが鍵になってくる。
エネルギー政策に関して、2016年12月14日に、リック・ペリー(Rick Perry)氏を任命したことが発表された注5。リック・ペリー氏は1950年生まれで66歳、前テキサス州知事である(写真2)。
ペリー氏はテキサス州史上もっとも長い期間(2000〜2015年)知事を務めていた。知事在任中の2012年には、共和党大統領候補指名獲得争いに出馬している。その際、エネルギー省の廃止を訴えていたが、テキサス州知事在任中から積極的な石油開発を行うなど、エネルギー業界に対する規制緩和に取り組んできた人物でもある。
そのため、今回のトランプ次期政権の政策にも親和性が高く、政策実現のための役割が期待されている。
2017年1月に、新政権が発足した後の具体的なエネルギー政策の発表に注目したい。
Profile
新井 宏征(あらい ひろゆき)
株式会社スタイリッシュ・アイディア 代表取締役社長
SAPジャパン、情報通信総合研究所を経て、現在はプロダクトマネジメントやシナリオプランニングの考え方を応用し、事業と組織の両面からクライアントの変革を支援するコンサルティング活動に従事。東京外国語大学大学院修了、Said Business School Oxford Scenarios Programme 修了。主な著書に『米国のスマートグリッド新標準:EnergyIoT/OpenFMB報告書』『スマートハウス/コネクテッドホームビジネスの最新動向2015』(以上インプレス)、訳書に『成功するイノベーションは何が違うのか?』『プロダクトマネジャーの教科書』『90 日変革モデル』(以上翔泳社)などがある。
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