TEPCO IECのSCADAにコンピュマティカ社のセキュリティを導入
TEPCO IECは、SCADAを開発している東京電力パワーグリッドが、自社開発のSCADAシステムを海外輸出するために2017年に新設された設計・運用コンサルティング会社。同社が扱うSCADAに、サイバーセキュリティ技術で定評のあるオランダのコンピュマティカ社の技術を導入することによって、セキュアで信頼性に優れた次世代SCADA(図1)として、海外への輸出ビジネスの展開を目論む。
図1 次世代監視制御システム(次世代SCADA)のイメージ
出所 TEPCO IEC「将来の電力インフラに対するセキュリティと品質向上対策」、2019年6月10日
今回の海外展開は、経済産業省が推進するインフラ輸出の一環として位置づけられるもので、同日行われた協力覚書署名式には両社のCEOをはじめ、オランダ外国貿易・開発協力省のシフリット・カーフ(Sigrid Kaag)大臣が同席するなど、関係者の期待の高さをうかがわせた。
写真1 協力覚書署名を終えて握手するコンピュマティカ社 CEO&Ownerのぺトラ・ヴァン・シャイク(Petra van Schayik)氏(前列左)とTEPCO IEC 代表取締役社長(CEO)の大石 峰士(おおいし たかし)氏。後列は、同席したオランダ外国貿易・開発協力省大臣のシフリット・カーフ(Sigrid Kaag)氏(後列右)と駐日オランダ特命全権大使のアルト・ヤコビ(Aart Jacobi)氏(後列左)
撮影 インプレスSmartGridニューズレター編集部
協力覚書署名式後に開催された日蘭サイバーセキュリティセミナーでは、TEPCO IECのCEOやコンピュマティカ社CEOのほか、経済産業省やTEPCO IECと協業しているマカフィー株式会社の担当者が登壇し、電力インフラを取り巻く課題やその解決策に関して講演が行われた。