[特集]

イケアのサステナビリティ戦略「ピープル・アンド・プラネット・ポジティブ」

― 2020年に再エネで100%のエネルギー自給を目指す ―
2017/10/17
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

IKEA長久手はイケア・ジャパンで一番サステナブルな店舗に

 イケア・ジャパンでは、2017年10月11日のオープンを目指して、IKEA長久手の建設を進めている。所在地は愛知県長久手市神門前(じんもんまえ)。これはイケア・ジャパンにとって東海地方に建設する初めての店舗になる。

 同店舗の屋上には、最大出力が1.3MW(1,300kW)のメガソーラーを設置する計画である(写真4)。イケア・ジャパンは、これまで、IKEA福岡新宮(750kW)、IKEA立川(1MW)など、店舗の屋上にソーラーパネルを設置してきたが、IKEA長久手はイケア・ジャパンの店舗としては最大の規模になる。

写真4 2017年10月11日オープン予定のIKEA長久手の全景(イメージ)

写真4 2017年10月11日オープン予定のIKEA長久手の全景(イメージ)

出所 イケア・ジャパン提供

 さらに、無料の電気自動車(EV)充電器の導入に関しても、IKEA Tokyo-Bay以外の既存店では1、2台程度の設置に対して、IKEA長久手には17台の電気自動車の無料充電器が設置される予定である。

 太陽光発電と地中熱、さらには再エネ由来の購入電力も含めて、IKEA長久手は100%再エネを実現するという、イケア・ジャパンにおいては、最もサステナブルな店舗として位置づけられている。

一般家庭向けにソーラーパネルや蓄電池の販売も

 イケアは、一部の国で、一般家庭向けにソーラーパネルや蓄電池の販売もしている(写真5、写真6)。

写真5 一般家庭の屋根に設置されたイケアのソーラーパネル

写真5 一般家庭の屋根に設置されたイケアのソーラーパネル

出所 イケアのビデオ資料より

 2017年8月2日(英国時間)、英国でソーラーセンチュリー(Solarcentury)社の協力を得て、住宅用蓄電池の販売を開始した注11(写真7)。蓄電池は、韓国LG Chem社のリチウムイオン蓄電池で、蓄電容量は3.3kWhである。価格は太陽光発電システムと合わせて購入すれば3,000ポンド(43万2000円:1ポンド144円で換算、以下同様)。すでに太陽光発電システムを自宅に設置している消費者が、蓄電池を単独で購入すると5,000ポンド(72万円)となる。

写真6 手元で電気の使用量、発電量、送電量がわかるモニタリングユニット

写真6 手元で電気の使用量、発電量、送電量がわかるモニタリングユニット

出所 イケアのビデオ資料より

写真7 イケアが英国で販売を始めた住宅用蓄電池

写真7 イケアが英国で販売を始めた住宅用蓄電池

出所 http://www.ikea.com/gb/en/ikea/solar-panels/

 イケアによれば、英国の太陽光発電システムを備えた平均的な住宅では、太陽光で発電した電力のおよそ40%を住宅で利用しているが、残りは電力系統に流している(売電している)という。そこで蓄電池を導入して、太陽光で発電した電力を充電して好きな時に使えるようにすれば、太陽光で発電した電力の80%を住宅で利用できるとしている。その結果、電気料金を最大で70%削減できるとアピールしている。


▼ 注11
http://www.ikea.com/gb/en/this-is-ikea/newsroom/press-release/ikea-helps-homeowners-to-cut-electricity-bills-by-up-to-70-percent-with-new-solar-battery-storage/

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