2019年はどのような年になる?
─編集部 最後に、御社あるいは岡本さんにとって2019年度はどのような年になりそうですか?
岡本 2019年度は、私たちにとって、非常に重要な年になります。2020年には東京オリンピック・パラリンピックがありますので、サイバーセキュリティの強化と、地震や台風などの自然災害に備えたレジリエンスの強化という、両方の準備の面からも、2019年は非常に重要な年になります。
また、2020年4月に発送電分離が行われます。私たちは、すでに2016年4月に分社化して準備が進んでいるものの、一般送配電事業者に対する規制に関わる法律が施行されるため、システムや業務の流れなどを法律と整合性をとる作業があります。同時に、小売の電力料金に関わる法的な規制(経過措置)の解除も予想されますので、その対応作業もあります。
さらに、2021年4月の需給調整市場の開設注19に向けて、調達の共通プラットフォームである「需給調整市場システム」の開発を、東京電力パワーグリッドと中部電力が一般送配電事業者を代表して行うことになっています。
そのほか、海外ビジネス(ベトナムやシンガポールなど)に関する新ビジネスモデルの開発や、グローバルに仕事ができる人材を育成する会社の設立など、来年はそういった動きをますます加速させていきたいと思っています。
2019年は、2020年代への飛躍に向けた足がかりをつくる重要な年になるでしょう。
─編集部 ありがとうございました。
▼ 注19
http://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/information/2018/pdf/181009a.pdf